幕末の女性

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長崎の女傑 大浦お慶

竜馬とお慶は、貿易についての意見を交換しあった。「茶だけではつまらん。輪島の塗り物がよかばってん。異人さんに見本を見せると、こりゃよかと言うてくれた。ばってん、輪島は加賀さまのご領内で、どげんしても品物を寄せるわけには参りませんたい」と、お...
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夫婦の呼び方

安政三年秋桶町千葉に帰ると、師匠の貞吉も重太郎も涙をにじませて喜んだ。重太郎は、小柄で美しい内儀をもらっていた。「八寸、酒」と重太郎はちょっと威張って命令した。「竜さん、女房はいいものだぞ。貰ったらどうだ」「あんたのような惣領ではない。われ...
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和宮

時代に翻弄された 和宮 和宮は天皇家に生まれ、幼少時に有栖川宮熾仁親王との婚約が決まるなど、皇室の一員として成長していました。しかし、時代の波によって運命は変わます。幕府との交渉で、14代将軍徳川家茂との降嫁が決定。有栖川宮熾仁親王との婚約...
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西郷隆盛と愛加那

西郷隆盛と奥さん 初婚 最初の結婚は、嘉永5年(1852年)25歳の時に、薩摩藩士の娘 須賀と結婚。この頃隆盛は江戸に赴任して幕府の次期将軍と薩摩藩の関係構築に奔走。その間に須賀の実家の財政がひっ迫することになりやむなく離縁。結婚生活は2年...
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勝邸に… 勝海舟と子供

「お父様」といったのは、ことし十四歳になる次女の孝子である。のち、旗本の疋田氏にお嫁入りした娘で、なかなかの利発者であった。「裏の木戸のそばに、毎夜、浪人者がすわっているのをご存じでございますか」「どんな男だ」「大きい人でございます。刀を抱...
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グラバー夫人

屋敷は洋風平屋で、屋根だけが黒瓦をおいた日本風である。グラバー自身の設計で日本人の大工がこしらえたのだという。三人は応接室に通された。八畳ほどのひろさで、窓ガラスを通して湾内の灯がみえる。やがてグラバー夫人のお鶴が、みずから酒と料理をはこん...