竜馬がゆく下関についた 白石正一郎 下関には、藩主毛利公から名字帯刀を許された豪商で、白石正一郎というふしぎな人物がいる。ふしぎな、というのは、商人のくせにこの時代、めずらしく尊皇攘夷の志士で、長州藩の過激派を始め、諸藩脱藩浪士をかくまったり、泊めたり、資金を与えたりして、影... 1862.04.01竜馬がゆく豪商・商人
幕末の女性長崎の女傑 大浦お慶 竜馬とお慶は、貿易についての意見を交換しあった。「茶だけではつまらん。輪島の塗り物がよかばってん。異人さんに見本を見せると、こりゃよかと言うてくれた。ばってん、輪島は加賀さまのご領内で、どげんしても品物を寄せるわけには参りませんたい」と、お... 1867.01.13幕末の女性豪商・商人
文化人教養人長崎丸山・花月 その夜、竜馬は、丸山であそんだ。丸山は、江戸の吉原、京の島原とならんで日本三大遊里のひとつにかぞえられたところである。思案橋のたもとに紅燈がゆれ、柳が数本、灯影にあざやかなみどりをたらしている。その橋をわたれば、すでに絃歌のちまたであった。... 1865.11.01文化人教養人江戸時代の常識・風習豪商・商人
竜馬がゆく亀山社中 「さて、御一行の仮り陣屋ですが」と、旅館に入ると、長崎の薩摩藩士が竜馬にいった。「長崎は土地が狭く、手ごろな家屋がなかなかみつかりません。そこであの岡に」と、障子をあけ、港の南側にのびのびとひろがっている亀の背のような岡を指さし、「一つ、あ... 1865.06.01竜馬がゆく豪商・商人
豪商・商人竜馬の写真 「なんだ」三岡が手にとると、竜馬の写真であった。「おれの写真さ。このさきどうなるかわからん。万一のときの形見だと思ってくれ」と、竜馬はいった。「そうかね」三岡はつぶやき、竜馬の顔をみた。竜馬がゆく 8P377 長崎 上野撮影局 日本最初の戦... 1866.01.01豪商・商人
諸外国グラバー商会 翌日、軍艦買いつけに出かけた。「どこで買うのであります?」と、俊輔は饅頭屋に聞いた。饅頭屋は得意そうに、「大浦海岸でござるよ」大浦海岸には、欧米の貿易商人の商館がずらりとならんでいる。「英国人で、グラバーという者です。大浦海岸最大の商館で、... 1865.07.01諸外国豪商・商人長州藩