徳川幕府

池田屋騒動

池田屋楼上の志士たちは、とっくに命を捨ててかかっている。それを狙うもう一つの佐幕派志士団も、命を捨ててかかっていた。新撰組である。この官設浪士団が結成される時、幕閣の一部では、「毒をもって毒を制す」という意味で、賛意を表したものがあった。竜...
土佐藩

岡上新輔(樹庵)

安政元年十一月二十八日「あら、竜馬」乙女は嬉々とした声をあげた。「今度の地震でかえってきたのですね」ほどなく、義兄の岡上新輔が戻ってきた。「きちょったか」「どうせしばらく江戸には戻らんのじゃろ。乙女、うんと馳走してやれ」「サーチ」「サーチな...
竜馬がゆく

才谷屋

竜馬は、脱藩の準備をはじめた。脱藩には、金がいる。刀も、業物が欲しい。脱藩すれば、藩の庇護から離れ、天涯の孤客になる。身を守るのは腰間の一刀のみである。(どうするか)ふらりと、竜馬は才谷屋をたずねた。〜〜〜「刀蔵の中を見たいのさ」「竜さん、...
徳川幕府

予兆

この年、五月下旬から異常高温がつづき、六月に入っても一滴の雨もふらなかった。「天候だけではないのでございますよ」「というと?」「町家の者も、どこかへんなのです。」「どのようにおかしいんです」「鯉や、大烏賊をまつったり」さな子のいうところでは...
幕末の女性

クリミア戦争開戦

クリミア戦争1)イェルサレムの聖地管理権問題もともとはフランスが管理していたイェルサレムですが、フランス革命の混乱期にロシアの支持を受けギリシア正教会に管理権が渡ります。ナポレオン3世はオスマン帝国に圧力をかけてこの権利を取り戻したのです。...
土佐藩

東洋暗殺

東洋、亥の刻(夜十時)、お城を退出。「いや、酔った」と、御殿の玄関で若党がさしだす傘をうけとり、ぱらりとひらいた。石段をおりるとき、東洋の身を守るようにして、数人の若い武士が前後した。きょうの進講の陪席者たちであった。後藤象二郎、市原八郎左...