竜馬がゆく岡崎の浦 嘉永六年三月二十一日 客引きの女中に袖を引かれるまま、竜馬は鳴門屋という船宿の軒をくぐった。 「酒をくれ、俺はこの部屋だ」決めてしまっている。 「おこお部屋は、もうすぐ着くお客様のお部屋でございます。お願いしてみますので、こちらで相席はいか... 1853.03.21竜馬がゆく