江戸時代末期から新しい日本にかけての才能ある文化人
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渋沢栄一
「近代日本経済の父」渋沢栄一 渋沢栄一は、天保11(1840)年、武蔵国榛沢郡血洗島村(現在の深谷市血洗島)の豪農の家に生まれます。父の市郎右衛門からは、跡継ぎとして幼い頃から家業である藍玉の製造・販売、養蚕を手伝い、商売に必要な学問の手ほ...
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北里柴三郎
竜馬の指の傷は、翌々日になってやっと血が止まった。「指の傷ともいえんな」と、竜馬はつきっきりの看病をしているおりょうにいった。「体が雲に乗っているようだ」極度の貧血状態にあり、頭がうずき、ときどき心臓の鼓動までおかしい。西郷がよこした外科医...
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津田梅子
(不幸だな)と、竜馬はおもった。乙女の鬱屈が、であった。それほどの自分をかかえて、いささかもその自分を行動で表現することなく、実家の奥の一室でむなしく歳月を消費しつづけてゆかねばならないのはよほどつらいことにちがいない。 竜馬が行く8 p...
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幕末の武士道 猫久
お田鶴さまがいうには、要するに竜馬がはがゆいのである。長州藩の攘夷さきがけとともに、天下はいよいよ騒然としてきた。そのなかにあって竜馬はいったい何をしているのか。「まあ、お田鶴さま、ながい眼でみてくだされ。天下の有志が、京に集まって騒いでい...
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長崎丸山・花月
その夜、竜馬は、丸山であそんだ。丸山は、江戸の吉原、京の島原とならんで日本三大遊里のひとつにかぞえられたところである。思案橋のたもとに紅燈がゆれ、柳が数本、灯影にあざやかなみどりをたらしている。その橋をわたれば、すでに絃歌のちまたであった。...
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維新の遺伝子を受け継いだ・吉田茂
「坂本君、きみは日本の政権に野望をもっているのか」「おや」竜馬は、後藤を見た。正直なおどろきである。後藤(象二郎)という男は度量広大な人物とみていたが、そんな推量をするあたり、やはり一官僚にすぎないかと多少失望した。「ないさ」竜馬は火鉢を引...