1858-11

土佐藩

坂本家_坂本権平

お国帰り竜馬は、寝待ノ藤兵衛とわかれて、単身土佐へ帰った。 藤兵衛が国もとまでついてこなかったのは遠慮したのである。-あっしみてえなのがお供について帰っちゃ、せっかくのお国帰りの錦がよごれます。=========竜馬にとって、江戸出発以来、...
土佐藩

大石弥太郎

竜馬が書物を読んじょる。といううわさが、城下の若侍のあいだにひろがったのは、それからほどもないころである。物見高い土地柄だ。これという娯楽のない城下だから、知人のうわさがすべて酒のサカナになる。おたがいみな劇中の人物である。 それに、伴奏ま...
土佐藩

武市富子

アギはいますかいの帰国して三日目に、竜馬は、播磨屋橋を東へわたって、新町田淵町という、町名の二つかさなった城下の町に出かけた。 そこに、武市半平太の「瑞山塾」がある。========= 「アギ(顎)はいますかいの」と、竜馬は塾生のひとりにき...
土佐藩

吉村 寅太郎

シジツカン「やはり歴史を読め」といった。武市の説では、歴史こそ教養の基礎だというのである。=========「史書か。そうか。しかし、日本外史とか史記とかいうもんは、乙女あねの講義でさんざんに読まされたぞ。」「では、シジツカンを読め」「なん...