1865-06

長州藩

伊藤博文

伊藤博文 井上は上士階級の出身だが、伊藤俊輔は下士階級でさえない。百姓の出で、年少のころに侍屋敷の走りづかいなどし、たまたま隣家の子弟だった吉田稔麿(池田屋の変で闘死)がこの男を愛し、故吉田松陰のもとにつれて行った。「俊輔、周旋の才あり」と...
竜馬がゆく

亀山社中

「さて、御一行の仮り陣屋ですが」と、旅館に入ると、長崎の薩摩藩士が竜馬にいった。「長崎は土地が狭く、手ごろな家屋がなかなかみつかりません。そこであの岡に」と、障子をあけ、港の南側にのびのびとひろがっている亀の背のような岡を指さし、「一つ、あ...