江戸落語の世界(芸能・娯楽)枡屋喜右衛門と京都気質 ふと河原町の往来で会った顔見知りの町人が「枡屋はん、ちかごろ繁昌どすなぁ、よろしおすな」となにげなくいった。町人姿の俊太郎は、ぎょっとした。「いえいえ左様なことはござりませぬ。まだ祇園会の前で、夏枯れは早いはずでございますに、商いはすっかり... 1864.06.05江戸落語の世界(芸能・娯楽)豪商・商人長州藩
文化人教養人緒方洪庵 足守藩(現在の岡山県)出身の緒方洪庵は、江戸・長崎で蘭学や西洋医学を学んだのち、大坂で開業医とともに、最新の蘭学塾として適々斎塾(適塾)を開いた。ここには、福沢諭吉をはじめ、橋本左内、大村益次郎、大鳥圭介ら、多くの優秀な人材が集まった。 幕... 1863.06.10文化人教養人
江戸時代の常識・風習狐につままれる_憑き物 嘉永七年十月十五日 (しまった)夜明けになって竜馬はひどくのどが渇いて目が覚めた。 「おめざめになりました?」 「ワシとしたことがあれしきの酒で?」 「坂本さま。約束通り男女の道を教えてあげたことをおぼえてらっしゃる」 「えっ」(知らぬわい... 1854.10.15江戸時代の常識・風習竜馬がゆく
幕末の女性栄姉さん なまくら(鈍刀)をもって発つかうとうとした。一刻ばかり、ねむったらしい。たれかが入ってきた気配に竜馬はとびおきた。姉のお栄であった。「なんだ、姉さんか」「竜馬さん、刀をおさがしだそうですね」「あ、もうご存じですか。どうもうちの家内、親族一党... 1862.03.20幕末の女性江戸時代の常識・風習竜馬がゆく
江戸落語の世界(芸能・娯楽)酒井雅楽頭(さかいうたのかみ) 「また行くんだよ」と勝は龍馬に行った。これで今年に入って四度目の京阪ゆきということになる。「老中酒井雅楽頭(さかいうたのかみ)を乗せて、さ。二、三日中に品川出帆の予定だ。なんならお前さんもその艦で帰ればよかろう。順動丸だ」「そうしましょうか... 1863.09.01江戸落語の世界(芸能・娯楽)竜馬がゆく
竜馬がゆく日本を今一度せんたくいたし 故郷の姉に手紙をかいている竜馬の筆さきを、おりょうは横からそっとのぞきこんだ。「これこれ、のぞき見するような不作法はいかん」と竜馬はいった。なぜなら、おりょうの婦人としての教養のために、小笠原流諸礼の本や、習字の折手本などを送れと書いている... 1863.06.29竜馬がゆく