1863-05

長州藩

長州ファイブ!密航

幕末における長州藩の暴走というのは、一藩発狂したかとおもわれるほどのもので、よくいえば壮烈、わるくいえば無謀というほかない。国内的な、または国際的な諸条件が、万に一つの僥倖をもたらし、いうなればこの長州藩の暴走がいわばダイナマイトになって徳...
竜馬がゆく

下関砲撃事件

そんなことをしているうちに、塾内の土佐藩士が、動揺し始めた。「坂本さん、この時節に、悠長に軍艦などなろうちょられん」そのころ、長州が、いよいよ単独攘夷を断行し、馬関(下関)海峡を通過する船舶の中で外国の艦船とみれば、沿岸砲をもって砲撃し始め...
土佐藩

航海練習生募集開始 高松太郎

文久三年五月の暮、諸藩士や浪人たちが、「航海練習生」になるために、ぞくぞくと神戸にやってきた。竜馬は、新築の寮舎の奥の一室に陣取り、毎日のように新入生のあいさつを受けた。さっとこの月は、二百人。龍馬の長姉で、安芸郡の郷士高松順蔵の妻になって...
竜馬がゆく

陸奥宗光 入塾

(しかしあの伊達小次郎って若造だけは見どころがありそうだな)竜馬は目をかけてやった。齢は、龍馬より九つ下の二十歳である。それにしてもこの若者は、紀州藩のお歴々に生まれていながら、なぜ「土佐藩士です。そうしておいてください」といつわるのか。「...