1863-01

土佐藩

容堂 入洛(じゅらく)

土佐の老公容堂が、いよいよ藩政の直接指揮をすることになり、京に入った。伊達な殿様なのだ。容堂の入洛を見た祇園の芸妓たちは、ー老公云々と世間でいうので、どんな爺ィかと思っていたら、いい男じゃないか。といったほどである。事実、容堂の入京の姿は、...
竜馬がゆく

勝海舟、容堂に謁見

「なに、勝先生が?」すぐ立ち上がってみずから甲板へ出た。この気さくさも、いままでの大名ではない。それだけではない。「いやこれはちょうどよい。酒の相手がほしかったところですよ」と、家来に支度をさせ、勝とともに短艇に乗じて、陸に向かった。浜辺の...