才谷屋

竜馬は、脱藩の準備をはじめた。
脱藩には、金がいる。
刀も、業物が欲しい。脱藩すれば、藩の庇護から離れ、天涯の孤客になる。身を守るのは腰間の一刀のみである。

(どうするか)
ふらりと、竜馬は才谷屋をたずねた。
〜〜〜
「刀蔵の中を見たいのさ」
「竜さん、あんた」
お市おばは、こわい顔でいった。
「この才谷屋の家憲で、灯をともして蔵に入ってはならぬという禁制があるのをよもや知らぬわけでもあるまい。蔵は朝の日が差すだけだから、あしたの朝にでも出なおしておいで」
(竜馬がゆく2 P405)

才谷屋

坂本家の本家である才谷屋は,寛文6(1666)年に長岡郡才谷村からこの地に移り住んで質屋をはじめ,商いを拡大していき、一時は城下でも屈指の豪商にまで成長しました。才谷屋跡の正確な場所は分かっておらず、上町地区一帯であったことが推測されています。(高知市HP/2020 より)

2018.9.17放送の テレビ東京「昼めし旅~あなたのご飯見せてください~」内で、「才谷屋の子孫なんです」と名乗る方が登場。
「ひいおばあちゃんが、龍馬が脱藩する晩に会った」と貴重なエピソードを話して「才谷屋の隣が龍馬の家で、預けてあった刀を取りに来た龍馬に『遅いから明日出直して』と言ったその晩に脱藩した。ひいおばあちゃんは亡くなるまで『あのとき刀を渡してやればよかった』と言い続けていた」と放送されていました。

2018.9.17放送 テレビ東京 昼めし旅