1862-01

竜馬がゆく

草莽崛起

文久二年一月十五日。坂下門外の変。 翌日、竜馬は、久坂から接待役を命ぜられている長州藩士十五人にともなわれ、藩の文武修行館に行った。この接待役の一人に、寺島忠三郎昌昭がいる。「坂本先生。ぜひ先生の御剣技を拝見したい、と皆が待っています」「剣...
長州藩

久坂玄瑞 訪問

文久2年正月十四日、荻の久坂玄瑞訪問 竜馬は、萩に入ると、まっすぐに久坂玄瑞の屋敷を訪ねた。「本の近所に参っております。いま呼びにやりましたから」と、細面の婦人はいった。(この人が、吉田松陰の妹か) 「坂本さん」挨拶もそこそこに、「だめです...
竜馬がゆく

文久二年正月 三田尻

その後、住吉丸は、多島海をめぐりながら、ところどころの島で風待ちをし、そのため意外に日数がかかって、長州領三田尻港に着いた時は、正月の元旦であった。龍馬は、三田尻の回船問屋で一泊。そこで、先頭七蔵ら十人の乗組衆が、竜馬のために送別の宴を張っ...