1859-08-10

土佐藩

近藤 長次郎

まんじゅう屋蓮池町の河田邸というのは、小さなせせこましい家で、そこにはいつも画学生が五、六人はたむろしている。その一人が、取りつぎに出た。「あっ、これは坂本さま」と、大きなまんじゅう鼻をひろげた。べちゃ鼻の多い土佐陣にしてはめずらしく鼻が大...