江戸時代の常識・風習旦那は人が斬れますかね 嘉永六年八月二十一日 八月も暮れようとしたある日、鍛治橋の藩邸に、思いもかめぬ人物が訪ねてきた。盗賊、寝待の藤兵衛である。竜馬が、「こいつぁ懐かしい」と招き入れると「旦那、頼みがあるんだ。藪から棒にこう言うのも何だが、旦那は人が斬れますかね... 1853.08.21江戸時代の常識・風習竜馬がゆく
竜馬がゆくお冴 嘉永六年八月廿二日 竜馬は金を藤兵衛に預け、二人で「よしや」という家に上がった。部屋は二階で、藤兵衛はなかなか上がってこない。竜馬が寝転がると、足下のふすまが開いた。 女はいかにも法にかなった所作でふすまを立てると 「冴ともうしまする」 「... 1853.08.22竜馬がゆく