薩摩藩

天外者 五代友厚

五代才助が竜馬の前にすわった。小男だが、鉢のひらいた頭と、するどくはねあがっとあ眉をもち、切れ長の目がいかにも利発そうである。(いい男だ。野暮ったい薩摩にもこういう男がいるのか。)竜馬はほれぼれとみた。年頃は竜馬と同じくらいらしい。「コンパ...
幕末の女性

寺田屋お登勢

「じゃ、その薩長連合を遂げれば」とお登勢が思わず膝をすすめると、竜馬は手で制し、「おいおい、声が大きすぎる。近所に聞こえるわぃ」といった。「きこえやしませんよ。ここは2階だし、ご近所はもう寝静まっていますから」「軒下を幕府の偵使が歩いちょる...
土佐藩

西郷隆盛と龍馬

とにかく西郷は竜馬を(今まで見たことのない型のやつだな)とおもった。竜馬も同じことを思った。論理(ロジック)が、けんらんたる逆説にみちている。竜馬は、「大奸智・無欲の人」たらんとし、西郷は、「大至誠にして欲を去ろう」とした。竜馬にいわせれば...
幕末の女性

大山捨松

大山捨松 会津戦争で凄惨な現場を目の当たりにする 会津藩重臣・山川尚江重固(ながえしげかた)の2男5女の末娘として生まれ、幼名は咲子と名付けられました。幕末の騒乱が高まった慶応4年/明治元年(1868年)。薩長連合の明治新政府軍が幕府軍を負...
土佐藩

武市半平太 投獄

武市瑞山(半平太)獄中自画像アレンジ 「武市半平太」とあらためて声をかけ声をかけ、藩命を読み上げた。「右の者、京都に対し奉りそのままにしておきたがし。その余、ご不審のかどこれあり。 追って、あがりや(士分の牢)入りおおせつけられ候事」武市は...
土佐藩

勤王党切腹一号

竜馬は、間崎、平井、弘瀬の切腹の報をうけたとき、ーこれぁ、武市の勤王党は瓦解するな。と直覚した。「たれかしっちょる者はおらんかぁ。国もとで間崎らが切腹したそうじゃのうぉ。教えてくれんかねぇ」「中島作太郎と申します。国許での間崎先生らの一件、...
江戸落語の世界(芸能・娯楽)

頭に情景が… 棋聖・天野宗歩

突然学問をすると宣言した竜馬。資治通鑑を独学で学んでいると聞きつけた若侍たちに音読で読んで聞かすと支離滅裂な我流・・たまらず皆が笑い出し・・「タマルカ」そううごめいている。これが辛抱できようかという意味である。「竜馬、それでは意味がわかるま...
朝廷・宮家

維新のさきがけ 天誅組とは

大事件が待っていた。ひとつは国もとでは武市半平太が投獄されたこと、もうひとつは、大和平野で挙兵した吉村寅太郎らが諸藩の兵に包囲され、奮戦のすえ、そのほとんどが闘死したことである。竜馬はこの報を神戸村の海軍塾できくや、「やったかぁ」と、刀をか...
江戸落語の世界(芸能・娯楽)

三十石船 桂文枝

船が天満八軒屋から五里さかのぼって河州枚方についた時は、一番鶏の声が聞こえてきた。目が覚めた時には天がほのかに白み始めている。「どこかね、ここは」男は黙っている。旅の行商人風の男で、ひどく背が低いが顔は不釣り合いに大きい。「あんた、耳がない...
江戸落語の世界(芸能・娯楽)

ペリー再来_百川

去年にやってきたアメリカのペリー総督が、正月の十四日、ふたたび艦隊をひきいて再来し、さきに幕府に呈上した通商開港に関する国書の返答をきびしく要求しはじめたため、諸藩の沿岸警備隊は再び臨戦状態に入り、竜馬も黒船が去るまでのあいだ、築地の藩邸に...